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新エネルギーの確立へ 水素エネルギーのいまと未来


水素エネルギー研究の現在

左巻健男教授

環境問題に積極的に取り組む欧州では水素ステーションが15ヶ所で稼働し、整備計画が進んでいる。左巻教授も北欧を訪問した際に、その先進性をまのあたりにしたという。世界的に進められている水素エネルギー研究は、いまどのような立ち位置にいるのだろうか。

「水素エネルギーは非常に大きな可能性を秘めているのですが、水素社会を実現するにはまだまだ課題は山積みといった状態です。水素エネルギーの実用化には、「つくる」、「ためる」、「つかう」、と3つのステップがあるのですが、それぞれに大きな課題が残っています。つくるについては先ほども申し上げた通り、安く大量につくることができない。ためるでは、軽くて体積が大きい水素をどうやってコンパクトに蓄えるかという問題がある。つかうについても、燃料電池自動車などの研究が進んでいますが、ハイブリットカーなどを押さえ世界の主流になっているわけでは決してない。しかし、今後エネルギーの分野は、競争が激化することが予想されます。その中で、きっとよりよい技術や製品が生み出されていくと感じています

水素エネルギーの未来

今年2015年は、再生可能エネルギーからつくられた水素の活用が本格化した年だといわれている。水素の地産地消が始まり、災害に対して強いライフラインをつくることや、水素ステーションの設置、離島や遠隔地での活用など、様々なシーンでの活躍にむけて、着実な一歩を踏み出している。また、2025年ごろには、海外の年間を通して快晴が続く地域や、常に風が吹き続けている地域などの再生可能エネルギーで、安価につくられた水素を運び、国内の水素ガスタービン発電所で大規模発電がなされる見込みだ。これが実現すれば、地球規模でつながった水素社会がやってくる可能性がある。安心で安全な新エネルギーの確立へ。いま人類の新たな進化が始まろうとしている。

参加者のみなさんと左巻健男教授

講義後、参加者のみなさんと写真撮影。みなさんの明るい表情が印象的だ。

【プロフィール】
左巻健男(さまきたけお)教授

左巻健男(さまきたけお)教授 プロフィール

「理科の探検(RikaTan)」誌編集長。
京都工芸繊維大学・同志社女子大学・法政大学生命科学部環境応用化学科教授を経て法政大学教職課程センター教授。
専門は理科教育・科学教育、科学コミュニケーション(ニセ科学批判等)。
著書(監修書・編著含む)は今までに2百冊以上。趣味は国内外放浪、軽登山。

東芝未来科学館
http://toshiba-mirai-kagakukan.jp/

東芝が目指す水素社会
https://www.toshiba-newenergy.com/

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