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ロシアを驚かせた郵便区分機 日本式インフラの革命技術


ロシア郵便のバーコードシールはなぜ赤いのか

「お客さまの要望は、『こういう機器を何台入れてください』ではなく、○時間でこういうことがやりたい、というものでした。機器を納めて終わりではなく、お客さまの運用方法も合わせて考えるのが我々の仕事でした」と語るのは東芝 セキュリティ・自動化システム事業部の山口隆氏だ。

東芝 セキュリティ・自動化システム事業部の山口隆氏

東芝 セキュリティ・自動化システム事業部の山口隆氏

そのため、プロジェクトメンバーたちは、交換局で働く人々の動きにも注目し、より良い運用を模索した。

東芝ロシア社側でプロジェクトマネージャーを務めるセルゲイ・ラルコフ氏はその一例をこう解説する。

東芝ロシア社側でプロジェクトマネージャーを務めるセルゲイ・ラルコフ氏

東芝ロシア社側でプロジェクトマネージャーを務めるセルゲイ・ラルコフ氏

「EMS、SPS、MPSソーターはバーコードを読み取って仕分けするのですが、従来は、バーコードが小さく、読み取りづらかったり、ラベルが目立たないため、オペレーターがバーコードが貼られている面を下に向けて供給してしまい、機械が読み取れなくて仕分けできなかったりすることがありました。そこで、我々はバーコードのサイズを大きくすること、さらにラベルをソーターのスキャナ照明と同系色の赤地に変更することを提案。それにより、機械が読み取りやすいだけでなく、目立つので、ヒューマンエラーも防げ、読み取り率が約20%もアップしました。」

改善前の白地のバーコード(右、中央)と改善後の赤地のバーコード(左)

改善前の白地のバーコード(右、中央)と改善後の赤地のバーコード(左)

顧客の要望に細やかに答えようとする東芝の努力が功を奏し、モスクワ国際交換局への小型小包仕分け機の追加契約の受注に続き、ロシア第三の人口を誇る都市、ノボシビルスク向けの小型小包仕分け機も受注。
ロシア全土の郵便サービス品質のさらなる改善が期待される。

対ロ経済協力の鍵を握る日本の技術力

モスクワ国際交換局を筆頭に、国内の物流ハブ拠点の自動化を続々と計画しているロシア郵便は、2016年9月に東芝と「郵便・物流システム事業における戦略的協業」に関する覚書を締結。
また12月16日には、9月に締結した覚書を拡張し、東芝がモスクワ国際郵便局における実績を活かしてロシア郵便の運用改善にも貢献していくことなどを盛り込んだ覚書を締結した。本合意に基づき、両社は戦略的パートナーとして関係を更に強化していく。

日本政府はロシア政府と8項目に分類された経済協力プランを推し進めており、郵便事業は「先端技術」領域の重要な一角を占めている。また郵便事業だけにとどまらず、日本企業の持つ他の先端技術にも注目が集まるところだ。

郵便仕分けと同じく高速・高効率な仕分け能力を誇る紙幣区分機や、マイナス30℃の低温環境でも使用可能な二次電池SCiB、セキュリティ需要に応えた顔認証技術など、東芝はさまざまなソリューションの提供を目指していく。

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