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スカイツリーより高い!? 落差714メートルの揚水発電所


今後ますますニーズを高める揚水発電の調整力

東芝が葛野川発電所の3号機、4号機の検討を開始したのは、1990年代初めのこと。バブル景気は終焉(えん)を迎えたころながら、電力需要はまだまだ伸びると予測され、原子力発電所だけでなく揚水発電所の建設も多々計画された時代である。

ところが、電力需要の伸びの鈍化によって計画は頓挫。葛野川発電所の建設は2002年にポンプ水車を据え付けたところで中断されることになってしまう。工事が再開されたのは、2011年の東日本大震災以降、電力の供給がひっ迫する事態に陥ったためだった。

東芝・水力プラント技術部の森淳二氏

「これまでは昼夜の需要差を埋める手段として用いられてきた揚水発電ですが、最近では太陽光発電や風力発電など、天候によって出力が変動する発電方式が増えてきたことを受け、特に可変速揚水発電システムが、その“調整力”として再び注目されるようになりました。今後、いっそう活用が進むことが期待されます。それにあたり、システム面での今後の課題としては、より低出力での運転を可能とすることや、揚水運転から発電運転への切り替え時間を短縮すること、複数の揚水発電システムを協調運転することなど、より俊敏で大きな調整力を提供できるようにすることですね」

可変速揚水発電システムの拡大は、クリーンエネルギーの有効活用にもつながる。今後の動向にぜひご注目いただきたい。

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