loading
TOP > デジタルソリューション > 情報管理の新常識 レシートから未来の革新へ

情報管理の新常識 レシートから未来の革新へ


情報管理の新常識 レシートから未来の革新へ

この記事の要点は…

流通業界で起きる革新。そのカギとなる未来の情報収集のあり方とは?

経済産業省・「電子レシート」実証実験の狙いを探る!

近い将来、私たちは「情報銀行」をどうやって利用する?

私たちがレジでものを買うとき頻繁に利用するポイントカード。このカードから読み取られた購買情報が、商品開発などさまざまな用途に用いられているということは、多くの人々が理解しているところだ。

こうしたPOSデータとよばれる売り上げなどの販売情報の活用は、すでに私たちの生活に組み込まれており、今後、最終消費者との接点となる流通業が、データ収集の拠点として、ますます重要になっていくことが予想されている。

その一方で、消費者である私たちのデータが一体どこに利用されているのかを具体的に知っている読者は少ないのではないだろうか。これからの社会にはこうした情報の活用が欠かせないのだとはわかっていても、常に不安と隣り合わせであるといえよう。

そこで、現在、経済産業省では、データ流通市場の整備を行っている。そこでは、情報を活用しつつ、私たちが安心できる驚きの手法が生まれつつあった。

流通業におけるデータ活用に期待がかかる

流通業におけるデータ活用に期待がかかる
出典:流通・物流分野における情報の利活用等に関する研究会 調査報告書 P.20(経済産業省HP)

あの商品にもデータが活用されていた!?

未来の革新が期待されるデータの活用。まずはその事例から見ていこう。近年、スーパーやコンビニエンスストアで頻繁に見られるプライベートブランド商品はデータの活用例の一つだ。

プライベートブランドとは、単に小売業者の名前を冠しているだけの商品ではない。小売業がPOSデータなどを活用し、規格・意匠・型式などを指定して製造をメーカーに委託し、プライベートブランド商品として販売する。情報を大量に持つ小売業がメーカーと連携することにより、よりいっそう顧客ニーズに応えた商品を開発できるというわけだ。

また、メーカーとしても、共同開発した小売業者が商品を仕入れ、消費者に販売するケースが多いため、メーカーと小売業者の間ではWin-Winの関係を築くことができる。

プライベート・ブランド(PB)の一般的な取引形態

プライベート・ブランド(PB)の一般的な取引形態
参考:流通・物流分野における情報の利活用等に関する研究会 調査報告書 P.20(経済産業省HP)

また、意外と知られていないのは、「落ちないキャップ」の誕生秘話。読者の中にはペットボトルのふたが完全には外れず、ふたを落とす心配のないミネラルウォーターをご覧になったことのある方もいるだろう。

実は、これにもID-POSデータ(※)が生かされている。電子マネーのID-POSデータの分析により、駅中のミネラルウォーターが乗車前に購入される傾向があることを発見したのがきっかけ。その後の消費者調査から、駅中で購入されたミネラルウォーターは移動中に飲用されやすく、そのうえ、ふたを落とす不安を感じている人も多いことを突き止め、「落ちないキャップ」が誕生した。

※ID-POSデータ
ID付きのPOSデータのこと。POSデータは「何が、いつ、いくつ、いくらで売れたのか」という情報を指すのに対して、POSデータに「誰に売れたのか、誰が買ったのか」という情報が追加されたものがID-POSデータとなる。

現在、着々と進んでいるデータの活用。その一方で、私たち消費者にとっては情報の使い道が気になるところだ。実際、企業間での情報の売買に対して、消費者から反発が生まれる事態も発生しているという。そこで経済産業省が進めているのは、消費者が自ら進んで情報を提供できるような環境づくりだ。

> 次ページ 未来の情報管理の仕組みとは?

  • ↓ スクロールで続きを読む ↓