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対応の準備はできている? 電力自由化の次の改革へ


技術が加速させる!東芝が支える電力の明日

発送電分離により送配電部門は中立性がより明確化され、発電と小売の兼業も原則禁止される。

そのため、電力を安定供給するための需給管理の仕組みが変わり、発電・小売会社は顧客や自社の電源の30分ごとの需要電力量と供給量を計画値と一致させることが義務付けられる。また、送配電会社は地域の需要量と供給量を瞬時に一致させるといったそれぞれの責任を果たすことになる。

計画値同時同量制度の概要

計画値同時同量制度の概要―需要BGと発電BGのそれぞれで、計画値と実績値を30分ごとに一致させる。計画と実績の差異をインバランスと呼ぶ。
BG(Balancing Group)とは、30分ごとの複数の需要と発電を一致させる単位のこと。

加えて、発電・小売会社は競争分野の事業者として、運用コストの最小化・電力取引による利益の最大化を目指していくことになるだろう。

「そこで求められるのが新たな『電力需給管理システム』です。東芝は、すでに発電と需要の計画値と実績値を管理するシステムを提供しています。このシステムは自社発電所の効率的な運用や、利益最大化を図る需給計画や需要予測を行うことも可能です」(東芝エネルギーシステムズ株式会社 電力系統システム統括部 野田剛敏氏)

東芝エネルギーシステムズ株式会社 電力系統システム統括部 野田剛敏氏

東芝エネルギーシステムズ株式会社 電力系統システム統括部 野田剛敏氏

その他、問題となりうるのが託送料金(※)。送配電事業者は、小売電気事業者から得る託送料金で設備の維持・更新を行うが、その際、料金の低さが強く求められ、送配電事業者への圧力になると予想されるのだ。

※送配電網の利用料金

これに向け、東芝では2つのソリューションを用意している。一つは送配電部門に向けた基幹系統から配電系統まで一貫した監視制御を可能とする新しい「監視制御システム」だ。基幹系統から配電系統までのデータの一元化や、セキュリティ対策の実装、システムの集中化と業務の効率化を実現し、送配電部門の効率化・コスト低減を推し進めることができる。

電力監視制御システム

基幹系統から配電系統までの一貫した電力監視制御システム―送配電系統のデータの一元管理や電力監視制御システムのコスト低減を実現する。

もう一つは、人やモノ、資金、情報にいたる経営資源をすべてデジタル化し、総合的にマネジメントする「アセットマネジメント」。東芝はIoTアーキテクチャーのSPINEX™やコミュニケーションAIのRECAIUS™を活用してデータを収集分析し、経営判断に生かせるシステムで、送配電事業の効率経営を支援する。

「また、この改革では、需給一致の観点から電力の調整力の確保も大きなポイントです。東芝は、リチウムイオン二次電池SCiB™を用いた『定置型蓄電池システム』や『自立型水素エネルギー供給システムH2One™』など、電力を一時的に蓄えるためのソリューションも提供しています」(東芝エネルギーシステムズ株式会社 電力系統システム統括部 草野日出男氏)

東芝エネルギーシステムズ株式会社 電力系統システム統括部 草野日出男氏

東芝エネルギーシステムズ株式会社 電力系統システム統括部 草野日出男氏

実は、東芝の定置型蓄電池システムは、リチウムイオン二次電池を採用した系統用大型蓄電池として国内トップシェア。また、中央給電指令所システム(※)も国内No.1だ。その他にも先進的なシステムを数多く開発・納入している。これまでに培った知見と技術が、新たなシステム・ソリューションの土台となっている。

※中央給電指令所システム:階層化された電力監視制御システムの最上位システム。電力の安定供給と経済運用を支援する豊富な需給/系統運用機能を備えている。ここでの知見は「電力需給管理システム」に生かされている。

「当たり前」と思いがちな電気のある生活は、高度な技術の集積なくしてありえない。2020年の電力システム改革を機に「当たり前」の裏側を考えてみるのも良いかもしれない。

■参考サイト
東芝レビューVOL.72 NO.4(2017年9月) 特集2
経産省「電力システム改革専門委員会報告書2013」

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