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意外と知らない半導体 IoT時代にディスクリートが秘める可能性とは?


米粒より小さな半導体も?

米粒より小さな半導体も

米粒より小さな半導体も

ディスクリートはいくつかの種類に分類できる。そのうち東芝が手掛けているのは、「パワーデバイス」、「小信号デバイス」、「オプトデバイス」の3分野だ。

まず、パワーデバイスとは、簡単にいえばスイッチのこと。主に電気を直流から交流、あるいは交流から直流に変えたり、電圧を上げたり下げたりして、電力を効率良くコントロールする役割を果たすものだ。電力制御や温度調節機能など、家電から発電所まで幅広く使用され、東芝では定格1W以上のものをパワーデバイスと呼んでいる(※一部例外あり)。

これに対し、1W未満のものが小信号デバイスだ。最小パッケージサイズは、なんと0.4mm×0.2mm×0.1mm。米粒よりもはるかに小さいこの半導体は、スマホから自動車まで幅広く使われている。

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オプトデバイスは光半導体とも呼ばれるもので、この中でも東芝は、光の点滅を信号として伝える「フォトカプラ」の分野で、世界シェアNo.1(※3)を誇っている。フォトカプラは、高電圧のシステムと低電圧のシステムの間で、電気的に絶縁しながら信号を伝達する機能を果たすものだ。

※3:2018年3月、東芝調べ

これらのディスクリート3分野で、東芝は特にパワーデバイスに注力しており、性能アップのための微細加工が目下の重要テーマだという。

「半導体の内部には抵抗があり、流れた電気の一定割合はこの抵抗のために損失として熱などに変換されてしまいます。つまり、抵抗が大きいほど効率は悪化します。これを改善するために、微細加工によって実効面積を増やし、抵抗を小さくする必要があるのです」

ディスクリートが持つこれからの可能性

今後、こうしたディスクリートの市場は、どのように変化していくのだろうか。

河野氏によれば、ディスクリートの中で需要がますます増える分野として期待できるものの1つが、データセンターだという。データセンターの設備には多くの電源が必要で、それを24時間365日稼働するために、省エネが大きな課題となっている。そこでパワーデバイスが電力の高効率化の実現に貢献するのだ。

「スマートフォンの通信速度は右肩上がりにアップしており、現在の4Gから5Gに移行するのも間近。通信速度が上がれば当然、通信量が増大しますから、データセンターの増設は不可欠です。そのため、電源の省エネや省スペースに寄与するディスクリートの、さらなる需要増に期待できるでしょう」

MOSFETS

また、身近な家電やIT機器だけでなく、これからさらなる普及が見込まれる電気自動車なども、ディスクリートにとって大きな市場として期待される分野だ。すでに電車や新幹線などの鉄道車両には、たくさんのディスクリートが組み込まれている。

人々の生活や産業を、縁の下で支えているディスクリート。IoT全盛の今だからこそ、改めてその働きに注目してほしい。

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