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シンガポールのEC市場が好調 急成長する物流を支える新システム


従来のシステムとの違い

いまやシンガポールの郵便事業を支える存在となっている本システムだが、どんなところが従来のシステムと違うのだろうか。

従来のシステムでは、機器が複数台ある場合、それぞれの機器にOCR装置が搭載され 個々での調整が必要だった上、住所・転居住所情報や稼働日報情報などの運用情報も個別に管理しなくてはならず、オペレーション管理は決して効率的とはいえなかった。

しかし本システムでは、「統合OCRVシステム」が開発されたことで煩雑だった工程がなくなるとともに、「ITシステム」により運用情報を集中管理することができるようになり、効率的なオペレーション管理を実現した。

郵便物自動処理システム

統合OCRVシステムと従来システムの構成比較――統合OCRVシステムでは、OCR・バーコード認識処理とVCRを集中化している。

さらに本案件では、物流という事業の性質上、現行のオペレーションを止めずに現行機器を撤去し新設機器を納入していくという高いハードルがあったが、詳細なシステム移行のトランジションプランを作成の上、コミュニケーションの質を上げサブサプライヤー含めたPJ管理を徹底する事で運用には一切支障を与える事なくスムーズに納入を完了した。

また、今回は「押印機能付き郵便自動区分システム」も納入している。このシステムは定形郵便と定形外郵便の区別、切手や料額印の検出、インクジェットプリンタによる押印処理、OCRに因る住所認識等、機能面がより充実したものとなっている。

自動選別から押印処理、区分処理までを1回の処理で実現できるうえ、1時間当たり30,000通以上の高速な処理能力を誇る。またOCR部での高い認識率や、半額印や切手の検知も非常に高精度なものとなった。

押印機能付き郵便自動区分システム

押印機能付き郵便自動区分システム

各国の郵便事業を支える存在を目指して

郵便自動処理システムの開発により、機器単体だけでなくITを含めたシステムラインナップが完成した。郵便処理システムは普段表に出てくることはあまりないが、社会への影響は大きい。

近年、先進国の郵便事業者は、宅配事業者との競争激化に伴い配達時間短縮やコスト低減に向け、より高性能なシステムの導入による効率化を進めている。一方、新興国の郵便事業者でも、経済発展とともに、郵便物処理の自動化の検討が活発化しており、運用サポートを含むシステム一式の調達ニーズが増加している。

シンガポール・ポスト社でも、同国東部でネット取引向けの物流拠点「シングポスト・リージョナルeコマース・ロジスティクス・ハブ」を起工しており、2016年7月以降に操業する予定だ。延べ床面積は55万3000平方フィートという大型施設で、2フロアの倉庫と仕分け設備を備える。物流センターが完全稼働すれば、10~15年間で30~40%の費用削減を実現できる見込みだという。今後はシンガポール以外の新興国でも、こういった物流の効率化を進める動きがますます加速していくだろう。

東芝の郵便自動処理システムはそういったニーズに応えるとともに、各国の郵便事業を支える存在として、これからもさらなる性能の向上を目指す。近い将来、多くの国で東芝の郵便自動処理システムが活躍する日が来るかもしれない。世界中の物流を支える最高のシステムの構築へ向け、東芝の技術はこれからも更なる進化を続けていく。

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