職場のオートメーション化は恐れずに受け入れるべきなのか?

2020/11/30 Digital Journal

職場のオートメーション化は恐れずに受け入れるべきなのか?

職場で使用されるテクノロジーは大きな発展を遂げてきたが、テクノロジーの構築、管理、戦略化にはいまだに人手が必要である。本稿では、オートメーションが労働効率と労働意欲に多大な影響を与えているというを紹介する。従業員はオートメーションを取り入れることで、単純かつ面倒なデータの記録、階層化、情報の相互参照などの管理業務で手一杯だったときには手をつけられなかった重要なプロジェクトに集中する時間を確保できるようになった。また、組織と、従業員自身の専門能力開発に関するより大きな目的の達成に役立つ、より働きがいのある仕事に取り組むこともできる。

スキル構成

オートメーションの支援に必要な職場での新たな職務に対するスキルが不十分なこともありえる。McKinseyのレポートは、「オートメーションおよびAIの採用による変化は、ここ最近の変化と比べたとしても急速に進むだろう」と指摘する。同レポートは、2030年まで、ソフトウェアプログラミングやデータアナリティクスなどの技術スキルに対する需要は増加するのに対し、求められる技術力がある労働者の数は、十分需要を満たせるスピードでは増加しないと結論付けている。

さらに、多くの製造プロセスがオートメーション化されるとしても、多くの国では依然として単純労働が主流であり続ける。ただし、デジタル化および自動化されたシステムに対する知識や技能などのスキルセットの欠如は、経済および労働市場でマイナスの結果をもたらす。この記事では、完全自動のデジタル生産能力を実現するAI、3Dプリンティング、および産業用ロボットへの移行は、このデジタル化の時代に破壊的な影響力を持つ変化であるとしているが、この移行は従業員とその能力にも破壊的な影響を与える。

ワークフォース4.0

「ワークフォース4.0」という言葉は、新しいテクノロジーに直面した従業員への破壊的な影響力を表すともいえる。「ワークフォース4.0」は、基本的に、「企業は、社会性と情動のスキルに加え、認知能力、特定の技能、技術的適性を持つ労働者を採用する必要がある」ということを意味する。身体的および手先のスキルをはじめとする他のスキルの需要は減少しても、ワークフォース4.0で求められるスキルの需要は増加する。求められるスキルのこのような変化を受け、労働者には、スキルセットの幅を広げることや、さらには新しいスキルセットを見つけることまで求められる。一方、企業は社内で仕事を組織化する方法を真剣に考え直す必要がある。

要約すると、製造業者は自社の労働力を改革し、より高い付加価値を提供する責務に備える必要がある。

ロボティクス

スキルと仕事上の責任が変化する例としては、ロボティクスへの対応の違いがあるだろう。人間が行う業務とは切り離された業務を実行するようにプログラミングされた機械が職場に溢れかえる代わりに、労働者と機械の協力関係が実現する可能性もある。機械は、はるかに優れたスピード、オートメーション、効率をもたらすため、人間はクリエイティブな活動について考察する時間が増える。一方、多くのアナリストは、新たな仕事が誕生する可能性はあるものの、今後10年以内に人間の仕事の半分以上がAI対応の機械とロボットが実施するだろうと予測している。

今後の展望

OECD(経済協力開発機構)も上記の厳しい見方を支持している。OECDのレポートによると、脱落する危険性が最も高いのは低スキル労働者と若年労働者である。リスクが最も高いのは、食品加工、清掃、肉体労働などの専門的スキルが低い分野の仕事である。また、脱落する危険性が最も高い層は、正規の教育や遠隔教育に参加する可能性が低い層でもある。同レポートでは、「オートメーションのリスクは労働者間で均等に分散されるわけではない。[中略]一般的に、オートメーションの可能性は、基礎教育から低水準の教育しか求められない職業で最も高いと推測される」と述べられている。同レポートが力説するのは、若年労働者が学びながら実務経験を積む必要性である。また、仕事の消滅または大幅減を経験するリスクが高い労働者に対する再教育および社会的保護の必要性も強調されている。同レポートは、「同時に、オートメーションの結果、仕事が大幅に変わる可能性のある労働者の割合が大きいため、各国政府は、労働者が直面するであろう職務要件の変化に労働者が備えることができるように、社会人向け学習の政策を強化する必要がある」と主張する。オートメーションの影響に対して雇用主がどう対応すべきかについては、自動化される仕事が増える中、従業員を再教育し、新しい職業にチャレンジする力になることが、雇用主の道義的責任であるとする意見が大半を占めている。

 

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