誠実であり続けることは、お客様と従業員を一番に思いやること~理念ストーリー We are Toshiba~

2022/09/05 Toshiba Clip編集部

この記事の要点は...

  • 製造リーダーとして、従業員の士気と安全性を高め、お客様に高品質の製品とサービスを提供することが役割
  • 「誠実であり続ける」とは、お客様と従業員のことを一番に考えること
  • ゴールは、意欲的なチームメンバーとともに「人と、地球の、明日のために。」より良い世界をつくること
誠実であり続けることは、お客様と従業員を一番に思いやること~理念ストーリー We are Toshiba~

「東芝グループ理念体系」は、東芝のエッセンスとも呼べる、私たちが大切にしている理念だ。私たちは、「新しい未来を始動させる」を存在意義として掲げており、従業員は、これを軸に社内外にポジティブな変化をもたらすよう日々努めている。今回は、東芝が大切にしている「私たちの価値観」を体現し、周りに影響を与えているアメリカの従業員を紹介する。2021年にDirector of Manufacturing(生産統括責任者)に就任したDarwin Kosters氏に、話を聞いてみよう。

あなたのことについて少し教えてください。

妻のTamiと結婚して25年になり、3人の子供と3人の孫がいます。趣味はガーデニング、狩猟、釣りです。フェニックス大学で経営学と経営管理学の学士号を取得しました。

東芝に入社したのはいつですか?

1990年に東芝に入社し、フィールドサービス部門に配属されました。ここで、多くの東芝製品に親しみを持つようになりました。その後、パワーエレクトロニクス工場の工程管理担当※1として従事しました。ここでお客様のサポートという付加価値のあるポジションを経験したことで、それをビジネスとしてどう継続させるかを知り、製造、販売、サービス業務への理解を深めることができました。その後パワーエレクトロニクス工場の工場長を4年間務めた後、ドライブ工場に異動し、中電圧ドライブ※2の需要が拡大していた中で50~90のプロジェクトに携わりました。当時、東芝は、中電圧ドライブにおいて北米市場をリードしていました。その後、制御工場の工場長に昇進し、パワーエレクトロニクスとドライブの両方を担当することになりました。

 

工場長となった私は、東芝インターナショナル米国社(TIC)の工場における最大の問題は、従業員の採用、教育・訓練、そして定着の3つにあると気づきました。この問題を解決するために、人事関連の外部パートナーや工場のマネージャーと協力して求職者に東芝の魅力を理解してもらい、入社してもらえるよう努めました。また、従業員を育成し、定着させる施策を展開することで、全員と信頼関係を築くことに継続的に取り組んでいます。私の役割は、職場の安全意識と士気を高め、お客様に高品質の製品とサービスを提供し、その結果として東芝に利益をもたらすことだと考えています。これまでのキャリアで学んだ技術的なスキルが、現在の職務においても重要な要素となっています。 

工程管理担当※1:お客様に納期通りに製品をお届けする為に、ものづくりのスケジュールを管理する担当。製造現場においては欠かせない。
中電圧ドライブ ※2:電気モーターの速度を調整する目的で使用される。また、モーターの速度を効果的に制御することで、エネルギー消費を削減する。インバータともいう。

 

制御工場の製造メンバーと。

制御工場の製造メンバーと。

「東芝グループ理念体系」の中で特にあなたに影響を与えているものは何ですか?

「私たちの価値観」のうちの一つ、「誠実であり続ける」です。これは、私の仕事の中で言うと、TICという組織と従業員にとって今最善だと思うことを行うことです。会社というのは、きちんと利益を上げなければ成立しえず、価値を提供できないものです。利益を上げるために、製造現場では問題解決のために前例にとらわれない発想が求められることが多く、戦略の見直しを迫られることもあります。例えば、コストダウンするために、どうすれば労働生産性を上げられるのか、どうすれば部品を複数社購買にして競争環境を構築し、より安いサプライヤーを見つけられるのか、といったことなどです。

 

また、コロナ禍という状況は、TICにとって非常につらいものでした。製品の製造・出荷を滞りなく続け、お客様に提供していくために、迅速な方針転換を余儀なくされました。TICが実施したコロナウイルス感染拡大防止策により、現場は非常に苦労しましたが、努力の結果、工場を稼働させながら従業員も守ることができました。

 

このようにウイルスの脅威や経済的な影響がありながらも、現場の従業員やリーダーたちの姿勢は、一貫して「誠実であり続ける」ものでした。つまり、お客様に目を向けながら、最善かつ安全に業務を遂行したのです。

仕事で感じる醍醐味は何ですか?

仲間たちと一緒に働くことそのものです。私はTICで働くのが大好きです。入社して32年経った今でも、毎日職場に来るのが楽しくて、仲間が大好きです。

 

東芝は面白い会社です。他の企業と同じく様々な課題を乗り越えようとしていますが、私は、東芝の最大の強みは従業員であると確信しています。高い安全性と品質を維持し、お客様に貢献し、また将来の成長に向けて、積極的に関わっていこうとする従業員は、付加価値を生み出していきたいという意欲で溢れています。さらに、製造プロセスの改善に関しても、様々なアプローチに挑戦しており、従業員が持つ多彩な能力をいかんなく発揮しています。それは、特定のチームでなく、現場のあらゆるところで何度も目のあたりにしています。

 

また、常に改善し最善を目指す経営陣のもとで働けることも、私にとって大きなモチベーションとなっています。2011年から2013年にかけて、私たちはモーター&ドライブ部門(主に中電圧ドライブとモーターを担当)の成長を見届けました。この成長から多くのことを学び、顧客基盤を拡大し、事業を継続させることができました。工場や倉庫のスペースを拡張しながら、こうしたレベルの成長をサポートするのは大変な仕事でしたが、リーダーと従業員の献身的な努力が実を結び、大きな成果を上げることができたのです。 

 

仲間と回路図を確認するDarwin氏。

仲間と回路図を確認するDarwin氏。

製造部門のリーダーとして、大切にしていることは何ですか?

常に意識しているのは、従業員に、自分達が社会に価値を生み出す大切な存在であると認識してもらい、彼らのモチベーションをきちんと維持することです。従業員は、自分たちがどこへ向かおうとしているのかを理解し、職場が安心して働ける場であるかを分かっておく必要があります。

 

また、現在の事業環境では、サプライチェーン管理とインフレ対応の両方が最大の課題です。毎日が試練の中で競争力を維持するためには、納期遅れを起こさないように在庫を管理するなどの戦略を考えなければなりません。このような課題を克服するために、当社には献身的に努力する優秀な従業員たちがいます。私は、彼らのエネルギーと、毎日職場にもたらす情熱に支えられています。このような従業員、経営陣に囲まれていることが、私の原動力になっています。

最後に、東芝の仲間にメッセージをお願いします。

私は東芝の従業員に、東芝にしかできない独自技術を身につけ、お客様に貢献し、そして何よりも安全を最優先するように伝えています。私は、市場、技術、社会問題が常に変化する中で、従業員がTICという組織と何よりお客様に高い関心を持ち、コミットし続けてほしいと思っています。

 

私たちは新型コロナウイルスの大流行を経験し、これから直面するであろう課題が少し分かってきたように思います。よりよい未来のためにともに働くすべての人々が、ビジョンを継続的に共有し、革新し、積極的に関わっていくことが必要です。私は、毎日、毎日、仕事に打ち込むことができ、自分の仕事だけでなく働く仲間との時間を心から楽しんでいます。 時には困難もありますが、とてもやりがいのある仕事です。私たちが「人と、地球の、明日のために。」行動していけば、よりよい世界につながるものを創り上げていくことができるはずです。

制御工場のメンバーたちと。

制御工場のメンバーたちと。

東芝グループ理念体系

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