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AI新時代を生きる―
「技術の東芝」を追い求める研究者たち

この記事の要点は…
東芝はAI研究開発の先端を走る

特徴量の設計が不要なディープラーニングがAI新時代への突破口に

東芝はインフラのビッグデータとドメイン知識を活用したAIサービスを追求

四日市工場Visconti™RECAIUS™―前3回で紹介してきたこれらには、東芝の高いAI技術が活かされている。

こうした技術や新しい価値を生み出すのが、東芝の研究開発センター。所長を務める堀修氏は、主に画像認識技術を研究し、東芝のAI技術開発とともに研究者人生を歩んできた。堀氏に東芝のAIのこれまでとこれからを聞いた。

AI研究の最前線に

―堀さんは1986年に東芝に入社されました。これは現在では第二次AIブームと呼んでいる時期に当たりますが、当時から堀さんは、ご自身の研究をAI研究として捉えていましたか。

東芝 研究開発センター 所長 堀修氏(以下 堀) はい。そのころからすでにAIという言葉はありましたし、マサチューセッツ工科大学(MIT)人工知能研究所のマービン・ミンスキー氏が非常に有名でした。そのような中で計算機にいかに知的な作業をさせるかがブームになっており、私自身も学生時代から、人間ができることを機械にやらせることに興味がありました。

当時から東芝はAIを使った画像認識の技術でトップレベルにいて、そこに魅力を感じて東芝に入社しました。私が入社して本格的に取り組んだ研究は、地下埋設送電線図の手描きの紙図面を画像認識でCADデータに置き換えるシステムの開発です。人が描いた図面の画像から、これは直線だ、これは文字だ、と機械に認識させるのです。

もともと東芝では発電所のプラント系統図をCADデータに変換するシステムが作られていて、顧客であった電力会社からの依頼を受け、今度はそれを地下埋設送電線図で行おうとしたのです。

AIの進化と研究開発の変遷

AIの進化と研究開発の変遷

人間が機械に知識を詰め込まなくてはならないという壁

―すでに発電所のプラント系統図のCADデータ変換システムは作られていたのですよね。地下埋設送電線地図には別の技術が必要だったのですか。

堀 そうなんです。第二次AIブーム期のAI研究は機械に知識を詰め込むのが主流でした。

例えば、機械にニワトリを認識させるには、「『ニワトリ』とは、トサカを持ち、コケコッコーと鳴く飛べない鳥」などといったルールを人間が記述して機械に覚えさせるわけです。そのためニワトリならニワトリ、ネコならネコと、認識させる対象ごとに、別々のルールを記述する必要がありました。

プラント系統図と送電線図では、識別すべきマークも読み取るときの信号処理も異なります。応用できるところもあるのですが、やはり新たにシステムを作り直さねばなりませんでした。

>次ページ機械学習研究で突破口を探る

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