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理論上絶対に破られない! 光の粒子を使った暗号鍵とは?


理論上絶対に破られない! 光の粒子を使った暗号鍵とは?

この記事の要点は…
理論上絶対破られない暗号技術が実用化へ近づく

2020年の実用化を目指す

重要な個人情報の安全な運用が可能に

ネットワーク化された社会は、我々に大きな利便性を与えているが、一方で、相次ぐ個人情報の流出問題を見るにつけ、不安と隣り合わせであるのもまた事実。

そんな中、“絶対に破られない暗号”とまで表現され、長らく研究が進められてきた「量子暗号技術」に、いよいよ実用化の目処が見えてきた。この技術における配信速度で世界最高記録を保持する東芝では、2020年までの実用化を視野に入れているという。

この次世代型セキュリティ技術の導入は、我々の生活にどのような変化をもたらすのか。その最新事情に迫った。

量子暗号技術を用いた通信システム

量子暗号技術を用いた通信システム

量子の特性を応用し、完璧な秘匿性を実現

なぜこの量子暗号技術を用いれば、絶対に安全な通信が可能になるのか? そのロジックを簡単に説明すると、量子暗号技術では、暗号鍵を運ぶ際に単一の光子(光の粒子)を活用している点に理由がある。

光子は、第三者がアクセスを試みた瞬間にその符号を変形させる特性を持っている。これを生かし、不正な侵入を即座に察知、ユーザーへの警告を発することができる。盗聴された時点で盗聴を検出、暗号鍵を変更することができるので、理論上絶対に盗聴されないというわけだ。機密情報やパスワードなど、インターネットを介してさまざまな情報が飛び交うこの時代において、セキュリティ上、これほど重要な技術はない

量子暗号技術 安全な暗号鍵配信
量子暗号技術 安全な暗号鍵配信

この研究拠点は今年設立25周年を迎えた、イギリスの東芝欧州研究所ケンブリッジ研究所だ。開発の指揮を執るアンドリュー・シールズ氏によれば、具体的に量子暗号技術に取り組み始めたのは、2003年頃だという。

「データ通信のますますの増大により、今後いっそう情報セキュリティが重要視されるであろうことは、当時から予見されていました。そこで我々は、量子物理学を広く情報システムに応用することで、高速かつ安全な通信方法の確立を目指したのです」(シールズ氏)

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