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“デジタルの声”にもアイデンティティが? 音声合成から未来を問い直す


“デジタルの声”にもアイデンティティが? 音声合成から未来を問い直す

この記事の要点は…

わずか10文章で自分に似たデジタルの声ができるアプリ「コエステーション™」が登場!

「声」は単なる情報伝達のツールではない・・・?

東芝が打ち立てる未来の「“声”のある社会」とは?

AIスピーカーや音声配信サービス、オーディオブック・・・近年、大きく注目を集める製品・サービス群だ。これらの登場の裏側で、年々高まっているニーズがあるのをご存じだろうか。

それは音声合成。これは人工的に作ったデジタルの声のことで、カーナビや駅の案内など様々な場面で従来から使われてきた。この音声合成の領域に、今、新たな時代が到来しようとしている。キーワードは「似声(ニゴエ)」だ。

東芝の「コエステーション™(コエステ)」を通し、来たる未来を俯瞰しよう。

個人にひもづく声のアイデンティティとは?

まず、スマホのアプリストアの検索画面で「コエステーション」と入力してみよう(※)。口の形をしたマークが印象的なアプリが出てこないだろうか。これはユーザーが自分に似た声、すなわち似声を作って楽しむゲーム感覚のアプリだ。
※現在、App Storeで配信しています。

コエステーション™

コエステーション™

似声を作るプロセスは極めてシンプル。わずか10文を読み上げるだけで、アプリが自分の声の特徴をつかんだ声の分身「コエ」を生成してくれる。50文、100文と、読み上げるほど声が似ていくので、SNSでは「コエを育てる」面白さも話題になっている。

このアプリの大きなポイントは、一度「コエ」を作っておけば、教育やSNSなど様々な生活シーンに自分の「コエ」を活用できるということ。

「声って、人の顔と同じように重要なアイデンティティだと思います」

そう語るのは、コエステーション事業プロジェクトリーダーの金子祐紀氏だ。

東芝デジタルソリューションズ株式会社 RECAIUS事業推進部 金子祐紀氏

東芝デジタルソリューションズ株式会社 RECAIUS事業推進部 金子祐紀氏

「内容さえ伝わればいいという用途では、淡々とした無機質な声でも良いかもしれません。
しかし、”家族や恋人など自分にとって大切な人の声”、”大好きなタレントさんの声”などには、声質の良し悪しや好き嫌いとは別の特別な価値があると考えています。

例えば、SNSやチャットで友達からメッセージが送られてきたとき、その友達のコエで読み上げられると、いちいちスマートフォンの画面を見ずに済みます。また、洗濯や家事で手がふさがっていて子供をあやせないときに、オーディオブックの絵本が母親のコエで再生されれば、大きな省力となるでしょう」(金子氏)

さらに、国内だけでも50万人以上いるというけがや病気で声を失っている人々に、コエステを活用してもらうための研究なども進行中だ。

「コエステのコアとなる音声合成技術は、東芝が40年以上前から研究を続けている技術をベースにしていますが、モダンで使いやすい楽しいアプリにすべく、スマホアプリの開発は若手技術者に任せました」(開発リーダー 平林剛氏)

東芝デジタルソリューションズ株式会社 RECAIUS事業推進部 平林 剛氏

東芝デジタルソリューションズ株式会社 RECAIUS事業推進部 平林 剛氏

個人にひもづく声のアイデンティティ。この「未来の“声”のある未来」実現の第一歩には、若い感性が必要不可欠だったのだ。

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