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見て、考えて、動く! 受け継がれるロボットづくりのDNA


見て、考えて、動く! 受け継がれるロボットづくりのDNA

この記事の要点は…

労働力不足を補うために活用が期待されているロボット

人間ができない仕事をするロボットと、人間に代わって仕事をするロボット

140年前からモノづくりを手掛けてきた東芝のロボットはどこまで進化しているのか?

少子高齢化に伴う労働人口の減少が懸念されている。産業界では今、不足する労働力をAIやロボットで補おうという動きが活発だ。

そんな中、創業以来およそ140年に渡ってモノづくりを続けてきた東芝は、社会課題の解決に向けて、社内に蓄積された知識や経験を生かしてロボット開発に取り組んでいる。さかのぼれば「からくり儀右衛門」と呼ばれた東芝の創業者の一人 田中久重は、早くも1820年代に、自ら矢を弓につがえて的を射るという、人間と同じ高度な動きをする「弓曳童子(ゆみひきどうじ)」を製作していた。そのモノづくりのDNAは21世紀の東芝にも着実に受け継がれている。

人間と同じ高度な動きをする「弓曳童子」

この動画は2018年11月05日に公開されたものです。

今回はそんな東芝のロボット開発の全容にスポットをあてていこう。

社会課題の解決にロボット開発で挑む

「東芝には現在、ロボット開発の拠点として中心的な役割を担う、研究開発センターと生産技術センター、二つの研究所があります。

研究開発センターは、最先端のロボット技術に関する研究開発を行っています。過去には、画像や音声認識技術を生かし、人を認識し追従して動く「お供ロボット」や、複数の人の声を同時に聞き分ける「聞き分けロボット」を愛知万博(2005年)に出展し、最近では、ロボットやシステム全体を知能化するために欠かせないAIの研究に注力しています。

もう一方の生産技術センターでは、社内の生産性改善に向けて製造設備の研究開発を行っており、これまでにHDDの組み立て装置や東芝の二次電池「SCiB™」向けの電解液注液封止装置を各製造拠点に展開するなど、主に産業機器の開発を手掛けてきました。

さらに事業部では、郵便区分機や自動改札機などを開発・販売しており、研究所と事業部を一体化したタスクフォースを立ち上げて、人手不足のような社会課題に取り組んでいます

そう語るのは、株式会社東芝 生産技術センターの副所長、宮内孝氏だ。

東芝 生産技術センター 副所長 宮内孝氏

東芝 生産技術センター 副所長 宮内孝氏

様々なロボット関連技術を持つ研究所と事業部が有機的に連携を図ることで、これまで社内で培ってきた最先端技術を集約させ、ロボットの開発・販売に留まらず、今後はIoT技術を生かしたデジタル化を加速させ、お客様のニーズを包括したソリューションとして展開していく方針だという。

技術・生産統括部の石川氏は、「郵便区分機には画像認識の技術が用いられるなど、従来からの強みをメカトロニクスの分野で生かし、物流の最適化、人手不足への対応支援、インフラの維持や保守点検といった、実際にお客様から寄せられている要望にお応えできるよう、東芝グループが一丸となって開発に取り組んでいます」と説明する。

東芝 技術・生産統括部 石川諭氏

東芝 技術・生産統括部 石川諭氏

創業時から脈々と育んできたロボット開発は、東芝の事業、製品の多様性と同様に、多岐にわたる。

「いろいろなロボットを研究開発していますが、人間ができない仕事をするロボットと、人間に代わって仕事をするロボットの二つに分けることができます。人間ができない仕事をするロボットの代表格は、福島第一原子力発電所で働くロボットたち。人間が直接入ることができない原子力発電所の中を詳しく調べる作業をしています。人間に代わって働くロボットは、将来の深刻な労働力不足が懸念されている中、様々な分野で期待が高まっています」(宮内氏)

福島第一原子力発電所 原子炉格納容器の内部を探る自走式ロボットと水中遊泳ロボット(IRID:国際廃炉研究開発機構)

福島第一原子力発電所 原子炉格納容器の内部を探る自走式ロボットと水中遊泳ロボット(IRID:国際廃炉研究開発機構)

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