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バーチャルパワープラントから見えた 新時代ビジネスの鼓動


バーチャルパワープラントから見えた 新時代ビジネスの鼓動

この記事の要点は…

VPP(バーチャルパワープラント)は次世代の電力流通プラットフォーム

インフラ構築の知見、先端IoTを駆使してVPP事業を創造する東芝の姿

若い力が結集し、スピード感あふれる事業開発を目指す

VPPというエネルギーフロンティアの先に

近年、エネルギー業界のキーワードとして注目を集めている「VPP」。バーチャルパワープラント(仮想発電所)という名前のとおり、蓄電池、分散電源など散在するエネルギー源をIoT機器によって遠隔で制御し、あたかも一つの発電所のように機能させるというものだ。

世界、そして日本でも、化石燃料による大規模発電からの脱却を模索する動きが広がってきた。クローズアップされるのは太陽光発電、風力発電といった再生可能エネルギーである。しかし、再生可能エネルギーは天候などの自然条件によって発電量が大きく左右されるのがネガティブファクター。普及が進むにつれ、エネルギー供給が不安定になるのは避けられない。

そこで、大規模発電と分散型電源をスマートに制御し、電力網の需要・供給バランスを調整するソリューションとしてVPPに期待がかかる。もちろん、メリットはそれだけではない。新エネルギー時代のインフラは化石燃料に依存しない脱炭素社会への切り札になる。様々なプレイヤーが参入するプラットフォーム創出は経済の活性化にも好影響をもたらすし、エネルギーコストの削減は私たち消費者、家計への還元にもつながるだろう。

VPPがもたらすメリット

東芝グループでは、東芝エネルギーシステムズ株式会社がVPPにフォーカスする「エネルギーIoT推進部」を立ち上げ、事業化に向けた取り組みを多角的に進めている。VPPというフィールドでどのように優位性を発揮し、次世代エネルギーサービスをどう具現化していくのか。東芝エネルギーシステムズ株式会社 エネルギーIoT推進部の3人にご登場いただこう。

東芝エネルギーシステムズ株式会社 グリッド・アグリゲーション事業部 エネルギーIoT推進部(左から)木村功太朗氏、新貝英己氏、丸山ほなみ氏

実証実験から事業化へ! すぐそこにあるVPP

2016年度から2年間、東芝エネルギーシステムズはIoTを活用して複数の蓄電池を制御する実証実験を実施。その後、2019年より、実証事業の実績や取り組みが評価され、東京電力エナジーパートナー株式会社と組み、横浜市内の小学校11校に設置された蓄電池を「群」として遠隔で制御するVPP運用サービスを開始。非常時に必要な電力は確保しつつ、電力系統や蓄電池の状況に応じた効率的な運用にトライした。

出典:東芝エネルギーシステムズ株式会社プレスリリース

出典:東芝エネルギーシステムズ株式会社プレスリリース
https://www.toshiba-energy.com/info/info2018_1217.htm

「私たちは複数の蓄電池を効率的に制御する技術を開発し、分散電源に対応できるシステム、仕組みを構築してきました。エネルギーIoT推進部では、複数の実証実験が並行して行われています。私は蓄電池および太陽光発電設備を第三者(小売電気事業者)が保有し、蓄電池を活用しながら需要家の敷地内で発電した電力を施設に提供する、オンサイト発電サービス実証の運用を担当しました。」(丸山氏)

東芝エネルギーシステムズ株式会社 グリッド・アグリゲーション事業部
エネルギーIoT推進部 丸山ほなみ氏

東芝エネルギーシステムズ株式会社 グリッド・アグリゲーション事業部
エネルギーIoT推進部 丸山ほなみ氏

「蓄電池を太陽光の余剰吸収に活用するだけでなく、ピークカットや小売電気事業者の電源の仕入れコスト改善に活用するなど、マルチユースを考慮し制御することが東芝の役割です。本実証実験において、パートナーの小売電気事業者と緊密にやり取りしながら、不具合などを開発チームにフィードバックし、システムをより良いものにしていったのです。VPP運用サービスの事業化に向け、大きな意義があった実証実験でした」(丸山氏)

VPP運用イメージ

横浜の事例は事業として運用サービスをスタートしたが、現在進行形の取り組みはどうだろうか。折しも、2019年は住宅用太陽光発電の余剰電力を国が買い取る「固定価格買取制度」の保証期間が終了し始めるタイミング。余剰電力の行き先はどうなるのか?ここに新たなビジネスチャンスがある。

「余剰電力を需要家どうしで取り引きし合う「ピア・ツー・ピア取引」のプラットフォーム事業ができないかと考え、海外の事例などを参照しながら、事業の可能性を模索しています。このプラットフォーム事業では、例えば仮想通貨やポイントなどを活用することで、エネルギーの枠を越えた、スケールの大きなプラットフォームも構想できます。モノ、サービスを売るだけではなく電力というフィールドを越えたビジネスが視野に入る。大きなチャンスがVPPにはあると感じています」(木村氏)

> 歴史あるインフラと先端IoTの融合がもたらすもの

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