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北海道新幹線がついに開業! H5系に搭載される東芝の主回路機器


北海道新幹線がついに開業! H5系に搭載される東芝の主回路機器

2016年3月26日、ついに北海道新幹線が開業する。東京から青函トンネルを経て新函館北斗までの直通運転が実現することもさることながら、仙台~新函館北斗間を最速で2時間30分、新青森~新函館北斗間を1時間1分で結ぶことで、北海道と本州を移動する際の利便性が大幅に向上する。特に東北や北海道に住む人にとっては、新しい交通の手段として大きな力になるだろう。

日本政策投資銀行の調べでは、北海道新幹線が開業することで首都圏一都三県からの鉄道による入込数が急増すると予測しており、観光では年間約5.6万人(2010年度比144%増)、ビジネスでは約1.6万人(同159%増)を見込んでいる。

また宮城県からの入込数の増加率はさらに高く、観光で4.1万人(同237%増)、ビジネスでは1.6万人(同171%増)となっており、東北の交通の利便性がいかに上がるかがデータ予測からも示されている。北海道新幹線による北海道内への経済波及効果は非常に高く、年間で約136億円にも上る見込みだ。

東芝ではこれまで国内の新幹線はもちろん、台湾など海外の高速鉄道にも高速鉄道技術を提供しており、北海道新幹線にもこれまで培ってきた技術を生かした電気部品を納めている。今回は東芝の「鉄道・自動車システム事業部」で、北海道新幹線の電機品製作に携わった担当者に話を聞いた。

北海道に新幹線が初上陸

今回お話を伺った森学人氏(左)と小泉聡志氏(右)

今回お話を伺った森学人氏(左)と小泉聡志氏(右)

「北海道新幹線の形式のひとつである「H5系」。この「H」は「Hokkaido Railway Company」の頭文字からきており、まさにJR北海道さんの名前を背負ったこの新幹線に東芝の電機品を通して関わることができたのは光栄なことです」

そう振り返るのは、鉄道・自動車システム事業部で北海道新幹線の車両用電機品技術担当である森学人氏だ。

北海道新幹線の整備計画は、昭和48年に決定、事実施計画の認可・着工がなされたのは、平成17年4月。そして平成28年3月26日、北海道新幹線は無事開業を迎える。昭和48年の整備計画の決定から数えれば、なんと43年越しで実を結んだ形だ。

新幹線を支える主回路機器をわかりやすく解説!

東芝が納入したシステムは、車両に搭載される主変換装置、主電動機、主変圧器の3つである。普段耳にすることのない単語なので、国内の新幹線事業に携わってきた小泉氏に、それぞれの機器についてわかりやすく解説をしてもらった。

「日本の新幹線ほとんどに乗ったことがある」と語る小泉氏

「日本の新幹線ほとんどに乗ったことがある」と語る小泉氏

「どれも新幹線には欠かせない装置なんですが、なかなか聞きなれないですよね。主電動機は簡単にいうと、車輪を動かすための装置。つまりモーターですね。車輪を動かすにはモーターが必要ですが、モーターを回すためには今度は電流が必要です。そこに必要な電力を架線から引いて、モーターに電流を流すのが主変換装置というわけです。また、在来線は1,500Vという電圧ですが、新幹線には25,000Vと非常に高い電圧が使われています。それをそのまま使うことはできないので、電圧を落とさないといけない。その働きをしてくれるのが、主変圧器です。」

電車を動かす主電動機(モーター)。これがなければ電車は動かない

電車を動かす主電動機(モーター)。これがなければ電車は動かない

電車の駆動を制御する主変換装置

電車の駆動を制御する主変換装置

架線の高い電圧を最適な電圧まで落としてくれる主変圧器

架線の高い電圧を最適な電圧まで落としてくれる主変圧器

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