あらゆるモノがつながっていく 社会を変える東芝の「人を想うIoT」

2015/11/25 Toshiba Clip編集部

あらゆるモノがつながっていく 社会を変える東芝の「人を想うIoT」

あらゆるモノがインターネットにつながっていく―。今、クラウド、ソーシャル、ビッグデータなどに続く重要トレンドのひとつとして「モノのインターネット」(IoT :Internet of Things)が注目を集めている。

 

しかしIoTという概念は特段新しいものではない。1990年代の時点ですでに似たような概念が登場していたが、利用環境の変化やテクノロジーの劇的な進化により、近年再びその重要性が認知されてきた。東京オリンピックが開催される2020年には、500億ものデバイスがネットワークにつながるともいわれており、IoTの技術は社会の様々な課題を解決する技術として期待されている。

モノ×ICT×人
人・モノすべてをつないで実現する 東芝の「人を想うIoT」

今年、創業140周年を迎えた東芝では、安心・安全・快適な社会の実現に向け、IoT事業を加速させている。これまでに培ってきた機器・デバイスから社会インフラまでの幅広い事業分野での実績やノウハウを活かし、すでに多くの事業が展開されている。IoTの技術は世界をどのように変えていくのだろうか。その可能性を探った。

地球上のさまざまな課題の解決へ

「世の中に存在するあらゆるモノがインターネットに接続されることで、大きな変革が起きると考えています」

 

そう語るのは、東芝執行役上席常務の錦織弘信氏だ。錦織氏は、最先端の技術を搭載したストレージソリューション、データセンターやクラウド・ビッグデータ基盤を活用し、コンサルテーションから運用・保守まで、幅広い業種・業務に対応したトータルソリューションを提供する「インダストリアルICTソリューション社」の社長も務めている。IoT事業の推進を担う錦織氏は、IoTの技術はますます世界に大きなインパクトを与えていくと考えている。

錦織弘信氏
錦織弘信氏

「現在、地球上には人口増加や環境問題をはじめとする、多くの課題が山積しています。電力使用量の効率化や二酸化炭素排出量の削減は世界共通の社会要請であり、防犯・安全対策などセキュリティー面の強化もますますニーズが高まっていくでしょう。東芝には、機器・デバイスから社会インフラまでの幅広い事業分野での実績とノウハウがある。これらのノウハウとICTを活かした“東芝IoT”で、次々にイノベーションを起こし、さまざまな課題を解決していきたいと考えています」

 

社会、都市、ビジネス、暮らしに明るい未来を

ビルの写真

 

私たちは、すでにさまざまな分野で“東芝のIoT”の実用化に取り組んでいる。エレベーターやビルファシリティの遠隔監視から、製造工場での生産管理や物流・配送管理、電力・ガスのデマンド制御や、鉄道・自動車、さらには植物工場や健康管理などのヘルスケアの分野までIoTの技術を活用したソリューションを提供し、日々の生活の安心・安全の実現を目指している。

 

たとえば、製造工場の事例として、東芝の半導体工場では、製造装置からの1日16億件にものぼるビックデータの収集・分析により、最適な工程をつくり出し、工場における生産の最大化や生産コストの最小化に取り組んでいる。

さまざまな企業がIoT事業に取り組む中、東芝の強みは何か。

IoTでは「データを収集する」「貯める」「処理する」という3つの基盤が重要になるが、東芝では、膨大なデータの収集・センシングや蓄積だけではなく、さまざまな事業領域と長年にわたるモノづくりの経験を生かして、最適な制御や事業領域の枠を越えた機器の高付加価値化を実現できる。これはIoTを進めていくうえで、非常に大きなアドバンテージとなっており、東芝の技術には国内外から大きな期待が寄せられている。

IoT

 

東芝ならではの強みを生かして注力しているのが、半導体のノウハウを活用した「Chip to Cloud」というテクノロジーだ。これは、各デバイスに組込まれたエージェントソフトウェアが、クラウドに上げるべきデータか、あるいは現場で処理すべきデータなのかを機器側で判断・判別し、必要な情報のみを選択してクラウドに送る。これにより、ネットワークの負荷を最小限に抑えることができるとともに、異常を検知した場合には、クラウド側に状況を送信し、現場の状況を詳しく把握することができる。

Chip to Cloud

 

また、東芝が長年開発に取り組んできた、人の音声や画像を知識処理して活用するメディアインテリジェンス技術を生かしている点も他社にはない特長のひとつだ。この技術は「RECAIUS」として商品化もされているが、モノにかかわるデータだけではなく、人に関わるデータを組み合わせることで、人の意思や想いを汲み取る高度なIoTサービスが実現できると期待している。

RECAIUS

 

現場を知っている東芝のノウハウやアプリケーションと、これらの次世代技術を組み合わせることで、より効果的で最適なサービスを生み出し、IoT活用の可能性を拡げていくと確信している。

お客様と共に創る未来

東芝は現在、世界36のスマートコミュニティなどの実証実験プロジェクトに参画しており、データを集めながらさらなる研究開発にも取り組んでいる。その技術への信頼は海外でも高く評価されている。

 

錦織氏は「東芝グループは世界に20万人の従業員を抱えるグローバル企業です。しかし、東芝が目指す、安心・安全・快適な社会を実現していくには、世の中のさまざまなニーズに応えていく必要があり、“東芝のIoT”のテクノロジーだけでは対応できない領域も数多くあります。お客さまやパートナー企業の皆様との共創によるイノベーションが欠かせないと考えています」と語る。

安心、安全、快適な社会

東芝は、さまざまな企業とパートナーシップを深め、共創により新しい未来を切り開く。そして、モノとモノをつなげるだけでなく、人の想いまでを捉え、人・モノすべてをつなげる、東芝の「人を想うIoT」で、世界の人々が安心、安全、快適に暮らせる、人にやさしい社会の実現を目指していく。

関連サイト

※ 関連サイトには、(株)東芝以外の企業・団体が運営するウェブサイトへのリンクが含まれています。

https://www.toshiba.co.jp/iot/index_j.htm

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