若手社員の“リアル”に迫る!!令和の時代に求める 働き方への若者のホンネ
2025/06/05 Toshiba Clip編集部
この記事の要点は...
- 安定志向か?チャレンジ重視か?今の若者が求める企業像
- 東芝は在籍しながらベンチャー企業でも働ける留職制度など、幅広い取り組みをしている
- 東芝現役若手社員によるリアルな声とは

2008年のリーマンショックの影響で、バブル崩壊以来の就職難となり、その後2014年から売り手市場へと転じて早10年。
2024年3月時点で、就職活動は学生優位な売り手市場が続いており、リクルートが発表した新卒採用に関する調査では、2025年卒も売り手市場が継続する見込みである。厚生労働省と文部科学省が共同で行った調査によれば、令和6年3月の大学生の就職率は、98.1%を記録し、これは調査開始以降同時期で過去最高値とのことだ。

売り手市場が続いている主な理由として、少子高齢化による労働力人口の減少、働き方の多様性、デジタルシフトに伴うデジタル人材の不足、新型コロナウイルス感染症の5類移行に伴う経済活動の再開などが考えられるが、就活生にとっては多くの求人から選べる環境が続く一方、企業側にとっては人材獲得競争の激化が進んでいる。
また、マイナビが発表している2025年卒の大学生を対象とした就職意識調査結果では、大手企業への就職意向を持つ学生が全体の53.7%を占め、3年ぶりに半数を超えた。
背景には、景気の良さを実感できない学生達の安定を求める声が少しずつ増加している事もさることながら、昨今のスタートアップ企業と同じく革新的な新規事業やチャレンジできる職場環境を整えつつある大手企業の動きもあるようだ。

“学生達に、東芝の事業や働き方、若手従業員の日常をもっと知ってもらいたい” 今回、東芝は、日ごろ若者が好んで視聴するメディアのひとつである「NewsPicks」とコラボレーションし、新卒5年以内の若手従業員2人と、人事・採用担当者、タレント・女優・モデルなど幅広い活躍を見せる山之内すずさんによる座談会を実施、その様子をWEB上で動画配信した。
若手従業員の口から、直接自社に対して感じている率直な想いや会社の雰囲気、実際の業務、仕事をする上で苦労したり大変だと感じる点を語ることで、東芝の事をより身近に感じてほしい。本稿では、その様子を紹介する。
企業が持つ幅広い活躍の場と働きやすさ
東芝の甲斐みなみ氏は、製造業向けにカーボンニュートラルを支援するサービスを提供する部門で勤務している。具体的には、顧客である工場の現場の声をヒアリングし、自社の技術者とサービスの内容を検討する業務を行っており、フレッシュに働く入社4年目だ。
髙木奏人氏は、入社3年目で、飛行機のダイヤ管理システムや、新規システムの提案、保守・運用を行うシステムエンジニアである。航空業界向けにシステム導入すべく、日々奮闘中だ。
「東芝という会社は、非常に幅広いB2事業を手掛けているので、今日一日では説明しきれないと思います。」
人材・組織開発企画に携わっている渡辺真亜知氏が、冒頭でそう断言する通り、東芝のビジネス形態は幅広く、多様である。グループ全体では11万人の従業員を抱えており、世界各地で東芝のビジネスを展開。具体的な事業領域としては、エネルギーシステム、インフラシステム、半導体デバイス&大容量ストレージ、デジタルソリューションとなる。
今回の動画に出演した甲斐氏と髙木氏も、それぞれ全く違う分野で活躍しており、今回、初めての対面となる程に、東芝グループは巨大だ。

甲斐氏は、学生時代に地熱発電の研究をしており、エネルギー事業領域で様々な実績を残している東芝に魅力を感じた事から、入社を決意した。入社をしてから、新規事業の社内ビジネスコンテストにエントリーし、若手でありながら、経営幹部に対して自身のアイデアをプレゼン、直接フィードバックをもらえた経験から、若手でも常に声を聴いてもらい、チャレンジしやすい環境が整っていると感じたそうだ。
一方の髙木氏は、自身の親戚が東芝で働いており、実際に働いている身近な人から生の声を聴けた事が、入社を決意したきっかけになった。特に、働きやすさや風通しの良さについて、アドバイスを聴けた事が大きかったとの事である。
ここで二人に共通しているのは、大きな組織ながらベテラン、若手関係なく、議論に参加が出来、時には自身の声もしっかり聴いてもらえるという会社としての居心地の良さが魅力的に映ったという点ではないだろうか。
言い換えれば、それはチャレンジ精神さえあれば、活躍の場がいくらでもある事を意味する。東芝が発表している2023年度の離職率実績はわずか2.0%(自己都合退職者のみ)である。
これは令和5年に厚生労働省が発表した雇用動向調査における製造業の離職率9.7%や大企業(1,000人以上)のそれである24.7%と比べても非常に低い。
「今では当たり前になっていますが、TPOに合わせたドレスコードの撤廃や副業の解禁についても、東芝は取り組んでいるんです。最近では自分で会社を持っていたり、他にもやりたいことがある優秀な方も沢山いる中で、そういった方々も積極的に採用していかなければならないと考えています。更には、会社に籍を置きながら、期間限定で他社の社員として仕事をする、社外留職制度などもあります。(渡辺氏)」
働き始めてからのギャップ
とはいえ、日常業務に取り組む上で、勿論いい事ばかりであるはずがない。
一日の大半を過ごす会社生活の中ではツラい事や、やりたくない事、つい後回しにしてしまいたくなる事も沢山あるはずで、嫌な想いをする事もままある。
入社してから、働く中でツラいと感じる事を率直に聞いてみたところ、髙木氏は、
「当たり前の話ですが、社内外問わず色々な人がいるので、考え方が違う人同士の板挟みにあうことがあります。」と言う。
しかし、一方でそれはやりがいとも紙一重であり、それぞれ別の視点を持っている事が仕事を進める上ではとても重要であり、チームで考えをうまくまとめていく事の大切さも認識しているそうだ。

「例えば工場の担当者と会話する時に、工場としては“品質の高い製品を作る”事がミッションだったりしますが、そこを守りつつ、“省エネ”という観点も織り込んで、コストも含めてどう折り合いをつけていくか、どうお客様の課題を解決していけるのか。そういったことを考えてお客様の声をヒアリングしつつ、課題が浮かび上がってきた時にやりがいを感じますね(甲斐氏)」

何事も真剣に取り組む程、必ず課題や壁に直面する。ツラいと感じる事も、それをいかに乗り越えていけるのかを考え、形となった時にやりがいへと昇華される事を、二人は日々の業務の中で身をもって体感しているのかもしれない。
若手社員の一日のスケジュール
若手社員にとって、長い学生生活を終え、慣れない社会人生活を過ごす上で、一日の過ぎ去る体感時間は驚くほど早い。毎日決まった時間に起き、満員電車に揺られて、勤務が開始する頃には既にくたくたの日々に慣れるまで、少し時間がかかるのではないだろうか。
また、業務を終えて帰宅してからも、次の日に向けて体調を整え、早めに就寝するなど意識しておかなければ、良好なパフォーマンスは維持できない。
今回出演した若手社員に、一日の過ごし方を聞いてみた。

甲斐氏は、毎日のコンディションを意識して、7時間睡眠をしっかり確保している。
加えて、仕事が終わった後に休憩を挟み、ランニングをするなど、ワークライフバランスをしっかり取っているようだ。継続的にパフォーマンスを発揮し、維持する為には適度な休憩や気分転換が欠かせない。甲斐氏は、オンとオフのバランスを自ら意識し、一日を過ごしていると言えそうだ。

続いて、髙木氏のスケジュールである。
髙木氏も同様に、仕事以外の時間は、料理や、趣味などの自由時間に当てている。
また、在宅勤務を実践しており、毎日の通勤時間を減らし、より効率よく業務にあたっているようだ。東芝では、新型コロナウイルス感染症拡大以降、感染拡大防止の観点から在宅勤務が可能な従業員については在宅勤務を徹底し、会議はオンライン会議を推進してきた。新型コロナウイルス感染症の収束後も、出社とリモートワークを組み合わせて勤務する「ハイブリッド勤務」を志向し、在宅勤務や出張中のサテライトオフィスの利用による移動時間の有効活用によって、自身の健康づくりのための時間、家族と過ごす時間の創出、育児・介護への参加、そして自身の学び直しのための時間などにあてていくなど、仕事以外の有意義な時間を創出し、更なるワーク・ライフ・バランスの実現をめざしている。

最後に、渡辺氏のスケジュールである。
比較的忙しい場合のスケジュールという前提での内容となっているそうだが、起床後、まずはジムで身体を動かしてから仕事を始めたり、夜はしっかり自由時間を確保して趣味や自己研鑽の時間に充てるなど、一日の限られた時間の中で、効率よく過ごしているようだ。
3人のスケジュールを並べて見てみると、ランニングや料理、ジムで身体を鍛えるなど、それぞれ業務外でも趣味や健康に気を遣いながら過ごしている。面白い事に、3人とも誰に教わった訳でもなく、それぞれが自分で考え最適な日々のルーティンを確立している。試行錯誤の中で、自身にあった働き方やそれを維持する為の身体や気持ちの維持の仕方を身に着けていったのだろう。そして、これこそが令和の時代にフィットした公私共にバランスのよい過ごし方と言えるのかもしれない。

令和の時代における「いいとこ取りできる企業」という選択肢
「会社選びをする上で、誰と働きたいかという軸も大事だと思います。面接では短い時間しかないとは思いますが、この人達と働きたいという直感を大事にしてみてもいいかもしれません。(甲斐氏)」
続けて渡辺氏は言う。
「面接は擦り合わせの場なんです。合うのか合わないのか、それは企業側が一方的に決める事ではなくて、学生側も十分に企業側を見極めて、お互いがより良い関係で一緒に働ける環境にする為の摺り合わせをしているんだと考えてもらえればいいと思っています」
冒頭でも触れたが、就職活動が売り手市場となり、今まで以上にますます学生側の企業を見る目が厳しくなっている。言い換えれば、学生にとって、その企業への見極めをする力も非常に重要になるという事だろう。
東芝は、在籍していながら転職に近い体験ができる留職制度などの選択肢の幅の広さだけでなく、安定感も兼ね備えた、まさに「良いとこ取り」のできる企業に変化を遂げつつある。

若いからこそどんどん挑戦したい、しかしそれだけで企業を選ぶと将来が不安になるかもしれないという、令和の時代だからこそ学生が抱えるジレンマや悩みに真正面から応える企業が、今後一つの有力な選択肢として重要視されてくるのかもしれない。
東芝は、令和を生きる若者の置かれている立場から、企業はどうあるべきなのか、働きやすさとは何かを真摯に受けとめ、考えながら、あくまで企業と学生は対等な立場であり、お互いがWin-Winとなる関係性の先に最適な採用の形があると信じ、今後も様々な取り組みを提案していく。