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クレイアニメーションが魅せる ボーダーレスな世界


クレイアニメーションが魅せる ボーダーレスな世界

この記事の要点は…

人種や文化・慣習が異なる国々で受け入れられるテレビCMとは?

クレイアニメーションで描く東芝の姿

アニメーションディレクターの伊藤有壱氏が語るCM制作の舞台裏

企業や団体が、新製品の発売やブランドイメージを新たに展開する際、メディアを通じて世間に認知してもらうための方法としてお馴染みなのがテレビCM。その表現には、共感を呼ぶ著名人やタレントを起用したり、斬新なキャッチコピーを打ち出したりと、さまざまな手法を凝らしている。

海外向けのCMでは、放映する国でより好感が得られるよう、ストーリーはもちろん、映像の色遣いや流れる音楽など、さまざまな点に配慮して制作している。しかし、企業イメージを伝えるブランド広告には、そのコンセプトをできるだけ統一して発信するのが理想という考え方もある。

企業が伝えたいブランドイメージを人種や文化・慣習が異なる国々で受け入れられるテレビCMにするにはどうすべきか。世界各国で事業を展開する企業の広告担当者は頭を悩ませるところだ。

ボーダーレスなテレビCM制作を目指して

「東芝は現在、日本をはじめとして、中国やASEAN地域、インドでエネルギー事業や水処理施設、ビル施設などの社会インフラ事業に注力していますが、やはり家電などのイメージが強いです。そのイメージを変えるためにも新しいテレビCMを展開することにしました。制作にあたっては、統一した東芝ブランドのイメージとメッセージを訴求するために、各地域や国で共通して受け入れられるCMを想定しました。各国の方々にできるだけ統一した東芝のイメージを持ってもらうにはどうしたらよいか、制作の初期段階から海外の現地法人の広告担当者に参画してもらい、一緒に創り上げていきました。」(東芝広告部・足立芳徳氏)

株式会社東芝 広告部・足立芳徳氏

株式会社東芝 広告部・足立芳徳氏

2017年8月の暑い東京。中国、シンガポール、インドから複数の広告担当者が集められ会議が始まった。

インドではボリウッド調の派手な映像、中国では先進技術の訴求等、各地で好まれる表現はさまざま。しかし熱い議論の結果、技術や製品、サービスを通じて社会を「形作る」という意味で「Shape」という言葉をキーメッセージに、東芝が創る快適な社会をクレイアニメーションが創る明るい未来の世界に重ね合わせて表現すれば、各国で受け入れられやすいのではという結論に至った。

クレイアニメーションとは、粘土で作られた人形などの造形物(クレイアート)をパラパラ漫画のように動かして動画にしたものだ。古くは1950年代に世界初のクレイアニメーションが制作されている。

「これなら、人種や文化・慣習の壁を超え東芝の想いを表現できるCMができるのではと思いました。しかし、一般的にイメージしにくい社会インフラというものをどう表現するかは専門家の助けが必要だと思いました。そこでクレイアニメーションで多くの作品を手掛けている伊藤有壱氏に制作の指揮をお願いすることにしました」(足立氏)

伊藤有壱氏はこれまでNHK教育テレビの人気番組である「プチプチ・アニメ」で放送中の「ニャッキ!」をはじめ、映画やCM作品などを数多く手掛ける、この分野をリードするアニメーションディレクターだ。伊藤氏に今回のCMの見どころや制作段階における苦労を伺いながら、テレビには映らないCM制作の舞台裏をのぞく。

> 次ページ 伊藤有壱氏に聞く、CM制作の舞台裏とは?

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