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埋もれているビッグデータを価値あるものに 共生する「つながる世界」とは?


埋もれているビッグデータを価値あるものに 共生する「つながる世界」とは?

この記事の要点は…

世の中に埋もれた、価値あるデータを活用するのが「Data 2.0」の時代

ビッグデータの活用とSDGsとの関係

共生する「つながる世界」に向けた新会社の設立

人の購買行動や健康状態、工場やプラントにおける設備の稼働状況など、世の中には多くの情報(データ)があふれている。これらを収集して価値ある形に変え、実社会に還元することができれば、私たちの暮らしはより便利になるだろう。

東芝はそのような社会の実現に向け、データビジネスを行う新会社として東芝データ株式会社を2020年2月3日に設立した。東芝データが構築を目指す、世の中のデータを有効活用する「データ循環型のエコシステム」とはどのようなものなのだろうか。同社の代表取締役CEOに就任した東芝の執行役常務で最高デジタル責任者の島田太郎氏に話を聞いた。

時代は「Data 1.0」から「Data 2.0」へ

「この10年間、パソコンやスマホからの情報を活用することで巨大な企業価値を生み成長したプレーヤーは多くいます。私は彼らの様なビジネスモデルを『サイバー・トゥ・サイバー』と呼んでいますが、最近は取得できるデータ量の限界や取得のプロセスなど課題が徐々に顕在化し、彼ら自身も実社会(フィジカル)のモノから情報を得ようという動きが出てきました」(島田氏)

株式会社東芝 執行役常務/東芝データ株式会社 代表取締役CEO 島田 太郎氏

株式会社東芝 執行役常務/東芝データ株式会社 代表取締役CEO 島田 太郎氏

高い技術やサービスが要求される産業機器やインフラなどを提供しているフィジカルの企業より、消費者から得られるデータを活用し、「サイバー・トゥ・サイバー」でビジネスをする企業が大きな企業価値を作るというモデルは今や限界を迎えつつある。島田氏は、このサイバー・トゥ・サイバーの時代を「Data 1.0」と定義する。その上で、フィジカルに存在しているモノから収集したデータによって人々の生活が向上する世界を「フィジカル・トゥ・サイバー」と呼び、これが実現する「Data 2.0」の時代が訪れると考えている。

ビッグデータ社会と呼ばれる現代。IDC(International Data Corporation)による予測では、2018年から2025年のわずか7年で、世の中のデータ量が5倍以上になるデータ爆発の時代を迎えると言われている。東芝はこのデータのうち、工場の機器や交通システムなど、フィジカルから生まれるデータが、従来のサイバー・トゥ・サイバーの世界で扱われるデータをはるかに凌駕するとみている。

出典 IDC White paper The Digitization of the World From Edge to Coreに掲載のデータを基に東芝が作成

出典:IDC White paper “The Digitization of the World From Edge to Core” に掲載のデータを基に東芝が作成

「これからは、フィジカルから生まれるデータが主流になる時代。東芝のみならず様々なハードウェアを提供してきた日本企業が、再び世界に貢献できる時代になると考えています」(島田氏)

日常のシーンを思い出してみよう。私たちは駅の改札を通り電車に乗る。会社ではデータをシステムに入力したり、機器のメンテナンスなどを行う。そして買い物ではレジで支払いをする。しかし、これらの情報(データ)は活用されることなく埋もれたままになっているものが多い。レジなどのPOSシステムのみならず、社会インフラや産業機器などを提供する東芝のような企業であれば、これらフィジカルにある情報をサイバーに転写することにより、既に取得されているサイバーの情報と合わせて情報を価値あるものに変換していくことも可能だという。

サイバーとフィジカルの構造

日々、私たちが生み出す情報。それを収集し価値あるものに変えるというプロセスにおいて、情報セキュリティという観点に加えて、企業が意識しなければならないことがある。

人のデータを扱う上で優先して意識すべきは人権や倫理という問題です。あくまでも収集した情報は人の利便性、人にとって良きことのために使われなければならない。Data 1.0時代の課題の一つとして、プライバシーの問題や人の予測がつかないデータの使い方をされていることがあります。これは非常に良くないことです」(島田氏)

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