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スマホも自動車も!あらゆるモノの頭脳となる半導体の作り方


スマホも自動車も!あらゆるモノの頭脳となる半導体の作り方

この記事の要点は…

半導体はどうやって作られるのか?

精密な電子回路を、驚くほど小さく作れる理由とは

半導体製品の品質は、工場のきれいさにあり!

スマートフォン、自動車、おもちゃ。電気を使うあらゆる場面に半導体製品は使われている。我々の生活は、半導体製品無しには成立しないと言えるだろう。そんな半導体製品が、どんな仕組みで、どうやって作られているのかご存じだろうか。

今回は、「あの」黒いプラスチックの中に広がる世界にご案内しよう。

シリコンチップの上に広がるナノメーターの街

電気製品は様々な部品からできており、電気を流すことで何らかの処理や動作が行われる部分は、電気回路と呼ばれ、抵抗、ダイオード、トランジスター、コンデンサーなどの素子と、それらをつなぐ配線によって構成されている。この電気回路の素子を小さくし、配線も細く短くして、同じ動作をする電気回路を極小化することを集積という。

半導体集積回路は、シリコンチップの上に回路が高密度に集積されており、肉眼では見えないが、そこには無数の電気回路が存在している。さながら、シリコンの板の上に街のように電気回路が広がっているのだ。

【図1 ウエハー上に、同時に多数のチップを製作する「前工程」と、出来上がったウエハーを切り分け、チップを半導体製品としてモールドと呼ばれる黒いプラスチックの中に収める「後工程」に分かれる】

【図1 ウエハー上に、同時に多数のチップを製作する「前工程」と、出来上がったウエハーを切り分け、チップを半導体製品としてモールドと呼ばれる黒いプラスチックの中に収める「後工程」に分かれる】

では、いったいどうやってこんなに小さな街を作るのだろうか?主な工程をのぞいてみよう。

先ず、ウエハーを約1,000℃もの高温で熱することで、表面に酸化膜を成膜していく。

【図2】

【図2】

この酸化膜が成膜されたウエハーの上に、微細な素子と配線から成る電気回路を作るのだが、電気回路の極小化を実現するための秘密は光にある。

酸化膜の上に光を当てると化学反応する物質(フォトレジスト)を塗布し、マスクと呼ばれる回路パターンが形成されたガラス板を通して光を当てると、ウエハー上に回路パターンが現像されるのだ。

【図3】

【図3】

感光し変質した回路上のフォトレジストだけを残して、不要なフォトレジストや酸化膜を、薬液の化学反応を利用して除去していく工程をウェットエッチングと呼ぶ。この他にも、ガスやイオン、プラズマを利用したドライエッチングという方法があり、用途に合わせて利用されている。

【図4】

【図4】

こうして回路パターンが現像されたウエハーの上に、不純物(ボロン、リンなど)のイオンを注入することで、半導体という電気を通すもの(導体)と通さないもの(絶縁体)の中間の性質が出来上がる。

【図5】

【図5】

これらの工程を組み合わせ、繰り返すことで、意図した素子をシリコンウエハー上に形成する。そして、これらの素子同士をつなぐ配線用の金属膜を形成すれば回路が完成し、ようやく半導体集積回路が誕生するのだ。

【図6】

【図6】

> 半導体の完成度は空気のきれいさで決まる

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