おもてなしの精神を映し出す 東京駅のデジタルサイネージ

2015/12/09 Toshiba Clip編集部

おもてなしの精神を映し出す 東京駅のデジタルサイネージ

店頭や交通機関、公共施設など、多くのシーンで活躍する業務用ディスプレイ。普段何気なく通り過ぎることも多いが、様々な情報を映し出すツールとして欠かせない存在となっている。シード・プランニングの調査によると、デジタルサイネージの市場規模は、数年のうちに現在の約3.3倍に成長することが予測されており、今後その需要はますます拡大していくとみられる。

 

それに伴い東芝の業務用ディスプレイも進化を遂げている。2015年4月には、東京駅八重洲南口の南北を繋ぐ通路に東芝の業務用ディスプレイが設置された。日本の玄関口となる東京駅で、東芝の業務用ディスプレイはどのように活躍していくのか。今回は八重洲南口への導入の経緯を振り返るとともに、ディスプレイが創る未来の社会を予想した。

東京駅構内に設置された東芝の業務用ディスプレイ
東京駅構内に設置された東芝の業務用ディスプレイ

大きな武器となった「明るさセンサー」

「東京駅八重洲南口の南北を繋ぐ通路には、デジタルサイネージとして、約60台のディスプレイが稼働しています。東芝の70V型デジタル・サイネージディスプレイTD-Z701は2015年の4月に新設として10台が導入されました。また9月には既存の24台の老朽化による取り換えが行われ、そこにも東芝の業務用ディスプレイが採用されました。現在、あわせて34台の東芝の業務用ディスプレイが東京駅で稼働中です」

平柳和成氏
平柳和成氏

そう語るのは、東芝ライフスタイル社・ディスプレイソリューション営業第二部の平柳和成氏だ。平柳氏は本プロジェクトにおいて、受注前から中心的な役割を果たしてきた。東京駅は毎日多くの人々が利用するため、当然注目度も高い。東芝の業務用ディスプレイはどのような経緯で導入が決まったのだろうか。

 

「設置場所は、日中は太陽の光が差し込み、非常に明るい場所となっていました。そのため明るいに場所でもしっかりと映像をお届けできるディスプレイである必要がありました。また駅という場所の性質上、朝は6時から夜は24時まで毎日休みなく稼働しなければなりません。ディスプレイの美しさはもちろんですが、耐久性や消費電力を抑えることも重要な条件のひとつでした」

 

この他にも、デジタルサイネージの媒体価値を高める広告配信の実現など、導入へは多くの条件があった。しかし、東芝の業務用ディスプレイはそのすべてをクリアすることに成功。様々な工夫がなされたが、本製品に導入された「明るさセンサー」もそのひとつだ。

 

明るさセンサーは、周囲の明るさを検知してディスプレイを自動調整する機能です。時間帯や場所による見やすさのばらつきを押さえることができるため、朝と夜で設置場所の明るさが大きく変わる場合でも、安定して美しい映像を流すことができます。また、明るさを調節することで、消費電力も抑えることができ、大幅な省エネの実現にもつながりました」

 

駅利用者へ常に美しい映像を届ける品質と効果的なエネルギー使用を実現した明るさセンサーにより、東芝の業務用ディスプレイは、東京駅八重洲南口に最適な製品へと仕上がった。

 

東芝の業務用ディスプレイの魅力

東芝の業務用ディスプレイ

 

「東芝には、REGZAという高いブランド力を誇る液晶テレビがあります。REGZAで培った技術力は、東芝の業務用ディスプレイにも生かされています

 

そもそも業務用ディスプレイと家庭用TVとでは、一般放送が映らないことに加え、耐久性、画面サイズなど様々な違いがあり、見た目に際立った違いはなくとも、実は全くの別物といっても過言ではない。しかし、画質の美しさなど、品質を上げていくため必要な要素や考え方には、共通するところも多い。それが、互いにシナジー効果を発揮した開発につながった。

 

「現在、東芝の業務用ディスプレイは42型から85型までラインナップされており、東京駅八重洲南口以外にも、一般企業や飲食店、公営競技場、公共施設、病院など、多くの場所で設置されています。デジタルサイネージとして使用はもちろん、電力・上下水道・高速道路の管理センターなどでも使用されています。インフラとしての側面も強いため、業務用ディスプレイでは、品質や商品ラインナップを充実させることも大切ですが、納品後の保守・サービスなどが重要になってきます」

 

東京駅のディスプレイでも、そのサポート体制は万全だ。通常、業務用ディスプレイを設置する場合には、故障に備え施設内に予備機を用意しておくことが多いが、東京駅にはその予備機を置くスペースがなかった。そのため、東芝で管轄する場所に予備機を保管しておき、取り換えを必要とする重大な不具合が生じた場合には、すぐに予備機を持って駆けつけるというプランを設けた。

 

このプランは、東京駅八重洲南口の業務用ディスプレイ導入時にも、決め手の1つになった。社会を陰で支える製品だからこそ、きめ細かいケアやサービスが必要とされている。

進化するディスプレイのあり方

業務用ディスプレイはこれまで、ポスターや手書きの掲示板などをデジタルにすることで利便性の向上を果たしてきた。災害時には、緊急情報を表示するなど、その用途の広さは紙にかわる情報伝達の手段として新しい価値を生み出したが、その活躍のフィールドは今後さらに広がっていくという。

平柳和成氏

 

新たにディスプレイが活躍する場所として注目されているのがインバウンド向け需要です。近年、急速に増加した日本への外国人旅行客に対応するため、交通機関やホテル業界、小売業などを中心に、多言語表示に対応した案内図やサイネージを導入する企業が増加しつつあります。今後は街中で見かける掲示板やメニュー表、ポスターなど多くのものがディスプレイに置き換わっていく可能性があります。

 

さらに2015年6月には「ワンストップソリューション・サービス」を開始。東芝グループ各社と連携し、リソースを活用しながら、デジタルサイネージの初期プランニングからシステム設計・構築、設置工事、コンテンツ作成の支援、保守・運用サービスまで、トータルにサポートしていく。

 

デジタルサイネージは、外国からのお客様に対する『おもてなし』の一翼を担うツールとしても活躍するでしょう。業務用ディスプレイは、確実に社会を支えるインフラとなっています。今後は予想さえしていなかった場所で、ディスプレイが使用されることもあるはずです。社会を支えるツールとして、より多くのシーンで利用されるように取り組んでいきたいと考えています」

 

今後、日本を訪れる外国人はますます増加することが考えられる。近い将来には、多くの外国人へ向け、ディスプレイが街の案内などを行うことになるだろう。そんな時、裏方として社会を支えてきた東芝の業務用ディスプレイたちが、日本の顔として、おもてなしの精神を鮮やかに映し出してくれるはずだ。

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