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地熱発電の可能性 Made in Japanのエネルギー誕生へ


地熱発電の可能性 Made in Japanのエネルギー誕生へ

エネルギー消費大国でありながら、エネルギー自給率が6%とエネルギー資源のほぼ全量を海外に頼るなど深刻な問題を抱える日本にとって、純国産エネルギーの確保は急務となっている。

しかし、東日本大震災以降、現在、再稼働に向け準備をしているものの、国内原子力発電所の大半が停止していることや、世界的な共通意識となっている環境への配慮など、純国産のエネルギーを確保するために考慮するべき点は決して少なくなく、わが国のエネルギー問題をより複雑なものにしている。

そんな状況に光明を照らすのは、世界第3位の資源量が日本の国土に眠っているといわれている地熱発電の存在だ。クリーンかつ安定的なエネルギーであるうえ、資源量、技術力ともに世界トップクラスであり、日本のエネルギー事情を大きく変える可能性を秘めている。

にもかかわらず、これまで大型の新規開発が進んでこなかった理由としては、高額な開発コストや、開発適地の大半が国立・国定公園内にあるため立地上の制約が大きいことなど、電気事業者にとって他の発電方法と比較した時に開発のメリットが少なかったことが挙げられる。しかし、最近では政策支援の拡大や充実により、全国各地で地熱発電所の建設プロジェクトがスタート。徐々に拡がりをみせている。今回は、日本のエネルギー問題の将来を担う存在となりつつある地熱発電の現在を特集した。

地球の活動がエネルギー源に

発電方式別CO2排出量

再生可能エネルギーの中でも地熱発電は、天候や昼夜といった自然環境に左右されないため、非常に安定したエネルギー源となる。そのうえ、二酸化炭素の排出も少ないという特長をあわせ持つ、まさに現代の社会に最適な発電方法のひとつだが、その仕組みは一体どのようなものなのだろうか。

地熱エネルギーの利用方法

日本は火山や温泉が非常に多いことでも有名だが、それは豊富な地熱エネルギーに恵まれているということでもある。地熱発電では、この火山の下のマグマの熱を利用する。地下に浸み込んで地熱貯留層に溜まった雨水はマグマのエネルギーで熱水になり、やがて蒸気が発生する。熱水と蒸気が混合したものを「地熱流体」と呼ぶが、それを採取し①「汽水分離機」で飽和蒸気と熱水に分離する。蒸気をうまく取り出し、その力で②「タービン」を回転させ③「発電機」で電気を作るという仕組みだ。

タービンで仕事をした蒸気は④「復水器」に送られ、⑤「冷却塔」から供給される冷却水によって凝縮され熱水に戻った後、ポンプで冷却塔へ送られる。熱水はここでさらに冷却され、システム全体の冷却水として使われる。前述の使用済みの蒸気を凝縮させるために使った冷却水もここで作られたものだ。また、余剰分の冷却水は、汽水分離機で分離された熱水などとともに地中へ戻される。戻された水は再び地熱により蒸気となり、循環再利用されていく。システム自体が循環を促す仕組みになっているほか、地下に溜まった水が熱せられ蒸気になるという活動は半永久的なものであるため、地熱発電では常にエネルギー源が再生されることになる。

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