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渋谷のイメージが大きく変わる! 学生視点とデザイン思考の化学反応


渋谷のイメージが大きく変わる! 学生視点とデザイン思考の化学反応

この記事の要点は…

2018年8月、学生向けに新規事業創出の手法を学ぶイベントを開催!

新規事業創出に欠かせない『デザイン思考』とは?

学生が見出した、意外な渋谷の地域特性とは?

2030年、渋谷のスクランブル交差点。「ミュージックスクランブル」と呼ばれるようになった、この交差点では、多くの人々が楽しそうに踊っている。道路に埋められたセンサで足の動きを察知、さらにダンスの特色をAIが判断し、それに適した曲を流している。アップテンポな音楽の中、とどろく大きな音。振り向くと、ゴミのポイ捨てをした人がいる。大きな音はそれが原因だ。ポイ捨ての犯人は自身でゴミを拾い、人々は再び踊り出した。

2018年8月、朝日新聞社主催・東芝デザインセンター企画協力により、高校生・大学生向けに、新規事業を創造する手法を学ぶことを目的としたサマーワークショップが開催され、学生は2030年に向けた未来の渋谷にふさわしいサービスの考案を通して、その手法を体感した。

ここで生まれた学生のアイディアの一つが、この「ミュージックスクランブル」。アイディアとしてはまだまだ小さいが、この裏には、渋谷の街に関する学生ならではの鋭い視点が隠されている。私たち、大人では思いつかないようなフレッシュな発想だ。

ミュージックスクランブルのイメージ漫画

※本イベントは、「JSEC高校生科学技術チャレンジ」協力の一環として開催された。

『音の出る都市』を作りたい

「物が道路に落ちると音が出る仕組みにすれば、ポイ捨ては減少するのではないでしょうか。これは落とし物防止にもなります。私は渋谷を『音の出る都市』にしたいと思うのです

このように提案したのは一人の女子学生。

デザイン思考のプロセスを通じて、渋谷のゴミのポイ捨ては問題点の一つだと感じました。確かに渋谷は便利だとは思います。しかし私はあまり好きではありません」

学生と朝日新聞社・東芝従業員との議論の様子

学生と朝日新聞社・東芝従業員との議論の様子

デザイン思考とは、デザイナーがデザインを行う過程で用いる思考手法のこと。東芝では独自のデザイン思考の理論を構築しており、今回のイベントでは、学生は東芝版デザイン思考に従って新規事業創出とはどのようなものかを体験した。

東芝版デザイン思考

東芝版デザイン思考

まず渋谷の「いまの姿を探る」べく、SDGsを意識しつつ、ユーザー視点からフィールドワークを行った。SDGsを意識したのは、社会課題を17個の形で簡潔にまとまっているため。これを起点に考えると、渋谷の「いまの姿」を探り当てやすくなる。

渋谷でのフィールドワークの様子

普段意識しないSDGsの課題を探すために、渋谷でフィールドワークを行った

先ほど紹介した女子学生が指摘したゴミ問題もSDGsを起点にフィールドワークを通して見つけた課題の一つ。これは「目標11 住み続けられるまちづくりを」に相当する。

2015年9月の国連サミットで採択されたSDGs(持続可能な開発目標)

2015年9月の国連サミットで採択されたSDGs(持続可能な開発目標)

SDGsの17の目標を起点に今の渋谷の姿を探るところまでは順調に進んだものの、「あらたな姿を描く」段階で議論が硬直。というのも、一つのサービスとして確立するに足るアイディアを生み出すのは簡単ではないからだ。ここからどう肉付けするか――参加者の口数が減り始めたその時、東芝の魏彤舲(ギ・トウレイ)氏が新たな視点から議論に光を当てた。

学生に問いかける、東芝デザインセンター 魏彤舲氏

学生に問いかける、東芝デザインセンター 魏彤舲氏

「繁華街といえば、渋谷だけでなく、新宿も池袋もあるよね。これらのサービスを渋谷で行う意味って何?

他の繁華街にはない渋谷の地域特性を考えること。そこに打開の糸口があった。

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